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岩手に「大谷2世」、154キロ計測 大船渡・佐々木
(10日、高校野球岩手大会 大船渡11─2盛岡三)
菊池雄星(西武)や大谷翔平(エンゼルス)を生んだ岩手に、また逸材が現れた。大
船渡の右腕、佐々木朗希(2年)だ。
高校野球岩手大会の初戦屈指の好カードと言われた盛岡三との2回戦に、「1番投手」
で先発。初球、2球目といきなり153キロを連発した。それでも、「きょうは球が走
っている感じがしなかった」と言うから驚きだ。
二回に気合が入る出来事があった。先頭打者に甘く入ったスライダーを右翼席へ運ば
れた。小学校から野球を始めてから「初めて打たれたホームラン」だという。「すごく
悔しかったので、ギアを上げました」と、次打者の3、4球目に自己最速となる154
キロを計測した。
大船渡市の大船渡一中から、地元の大船渡へ。多くの野球強豪校からの誘いもあった
が、「中学の友達と一緒に野球がしたかった。自分の力で大船渡を甲子園に連れていき
たい」との思いが勝った。この日、右腕のバックを守った二塁手の金野岳(3年)、遊
撃手の小野寺柊(同)、右翼手の尾形海渡(同)らは、中学の先輩でもある。
大好きな仲間を背に、中盤以降は最近覚えたというフォークがさえる。九回まで投げ
きり、11奪三振。被安打4で、県内屈指の強力打線を2点に抑えた。
この日3安打を放った打撃も魅力で、「大谷2世」とも言われる。「チームの勝利が
最優先」と言いながらも、「球速に関しては順調に伸びていると思う。3年生の夏には
160キロオーバーを出したい」と投手の本能も顔を出した。