さて。じゃあ本題に入ろうか。なんのだって?
そりゃおまえゲームの話だよ。『ベヨネッタ2』の話だよ。
この時期にベヨ姐に触れないなんて有り得ないでしょ? きのこ的に。
『wii Uはベヨネッタ2専用機にする。』
その覚悟で本体を購入してからはや半年。やっと我が家に魔女がやってきた!
うん、正直にブチまけよう。
1との全体カラーの違い、プロデューサー変更、といった事でDMC1とDMC2の関
係になるのかも、なんて不安はあった。ありまくった。とくにあの銃はない。クリスマ
スプレゼントのオモチャかよ!とツッコミまくったものです。
そんな、期待と不安でまぜこぜのままとりあえずプレイ。
結論。
うん、作中でまんまクリスマスプレゼントでしたあの銃!
ならしょうがないな! つーかロダンは本当にベヨ姐好きなんだな!
このように、2はクリスマスで賑わう街から始まります。
1ではなかった抜けるような青空の下、戦闘機の上でのオープニングバトル。セガの名
作アクション・Kunoichi -忍-を思い出してまず涙。
その後、白のドレスからいつもの戦闘服への着替えで、まず一回目の「BBA自重しろ」
。
そのまま間髪入れずにバカエロいスタイリッシュ回避で「ああ、これベヨネッタだ。オ
レたちのベヨ姐が帰ってきた!」と確信。
以後、夢のようなプレイ時間が続いたって寸法さ!
ホント、1が好きだったプレイヤーはなんとしてもwiiごと購入してほしい。
前作よりより遊びやすくなったゲームバランス、
ひたすらリッチな画面造り、度肝を抜くシチューエーションの連続、
そして根本にある「アクションとしての面白さ&気持ち良さ」。
“安易な着替えなんて作らねぇ、コスチュームってのはキャラを生かす為に用意するん
だ”といわんばかりのドレスたちにも脱帽ッス。
こんな名作が世に出るなんて滅多にないんだから、
最高の環境で、雑音なしで楽しまないとマジでゲーマー人生損してる。
1ではなかった日本語訳もメチャクチャハマッていて、田中敦子ファンはもうこれだけ
で年を越せる。
「あっちゃんの声は素敵だけど、ベヨネッタの声はあのバタくさい英語じゃないとな…
…バッボーイは筋肉の通ったヤンキー声じゃないと……」
と思っていた自分よ、さようなら。今では日本語ver.でしかやってねぇ。
あんなに凛と透き通って、妖しく美しく、そして女性としての魅力に満ちた声で陸海空
を飛びまくり戦いまくるヒロインだぜ? こっちも脳内麻薬出まくりですよ。
1のベヨネッタは長髪なこともあって
「くっ……このBBA、悔しいけど美しい……」だったけど、
2のベヨネッタはショートになって、その……
「ちょっと待って、問答無用で可愛いんですけどこのBBA!?」でしてね……
女は魔物ですな……髪型が変わるだけでこんなに変わるなんて……
とにかく、購入を迷っている人がいるのなら迷わず購入してほしい。
1をプレイ済みのユーザーも、“ある仕掛け”のおかげで2クリア後に1をやり直した
くなるから! お得だから!
なに、ベヨネッタ以外にほしいものがない?
そんなアナタには『零-濡鴉の巫女-』もお勧め。
Wii Uはwiiのゲームも出来るんで、『斬撃のレギンレイブ』と『パンドラの塔』も文句
なしの名作だよ!
さて。ここからはネタバレの話なので、まだクリアしていない人はお帰りを。
……うん。百点満点のベヨネッタ2だけど、不満点もちょっとある。
まずはラストバトルのスケール感。
これは1のジュベリウス戦が最高峰すぎたってのもあるけど、どうしてもアレには届か
なかった。
とはいえ、逆に「世界最大の戦いをしたい」と1をやり直す動機になるので、これはこ
れでアリでもある。
つーかエーシル様、神の座から転落したからって次は他の神の体に入ろうとかちょっと
反省しなさすぎじゃないですかね……
反面、ストーリーは文句なし……!
まさかこのレベルのものを見せてくれるとは思わなかった。
なぜエーシルが「あの頃のバルドル」を呼べなかったのか。
(自分は呼べないよな、そりゃあ)
なぜ杉田声から若本声になっちゃったのか。
転じて、1のYou May Call Me Father戦の悲劇性の向上。
(マルドゥック・スクランブルとベロシティの関係と言えば分かりやすいか)
2の後に1をやり直したくなる理由がここにある。
日本語訳で描き直されたストーリーモードで、もう一度1をやるしかねえなこれ!
杉田+山崎=若本が実証された瞬間である。
……さらにあと一つ。
こんな不満は趣味レベルの話なので書くのはお門違いと承知の上で恥をさらす。
魔界のチェイスシーンで1の『あのBGM』を使うのはやめてほしかったデスよ!
あのBGMはだな。友人の目覚めをひとり待ち続けていたひとりの魔女がだな、
ようやく目覚めた友人に真相を語れず、気持ちも語れず、ただ戦うしかなく、
望み通り友人に敗れ去った後にだな、結局、外道父親の企み通りに
若本女神ロケットで宇宙に連れ去られようとする友人を救うために、
残った魔力を振り絞って、死の覚悟で成層圏を目指すロケットの表面を
バイクで駆け上がっていくシーンでのみ使われるべき曲なんだよ!
(※一部おかしな表現がありましたが気にしないでください。ベヨネッタ世界では極め
て普通のことです)
◆
宇宙を目指して上昇していく女神像を見上げながら、魔女は捨てられたバイクにまた
がった。
廃墟に輝くヘッドライト。咆哮をあげる怪物(マシン)の心臓。
迷い子を導くための深紅の魔女服は脱ぎ捨てた。
魔女は本来の、純白の衣装に身を包んで疾走する。
神像に囚われた友人までの距離は果てしなく遠い。
上昇するロケット。気温は低下し、気流は魔女の肉体を打ちのめす。
魔女を地上に落とさんと群がる機械天使たち。
雲霞の如き一斉掃射。
容赦なく果断なく全身を貫く裁きの穂。
それでも───魔力は尽き、美貌は崩れ、純白のドレスを血に染めてなお、魔女はア
クセルを緩めない。
“父親を知らず、母親を奪われ、同胞たちには忌み子とされ。
魔女という異端者たちの中でなお独りだった少女がいた。
あの孤独な魂を、私が救わずして誰が救うというのか。
───友よ!”
◆
サントラ持ってる人なら知ってるたろうけど、ベヨネッタにおいてゲーム中のBGMの曲
名はすべて英語なんだ。
(ムービーデモの曲はどのシーンで使われているかの説明なので、使われているシーン
の地名をそのまま曲名にしています)
バルドル戦のYou May Call Me Fatherとかジャンヌ決戦のBlood&Darknessとかね。
その中において、唯一日本語で記された曲が「友よ」なんだよ。
あのロケットのステージでのみ流れるジャンヌの心情なんじゃよ。
それを流用するのは勿体ないというか……杉ドル戦のYou May Call Me Fatherは仕方な
い。意味は通るから。けど「友よ」だけは、できれば使わずに1だけの思い出にしてほ
しかった……な……ガクリ。
うん、こういう細かな、かつ身勝手な不満を口にするからコアユーザーは面倒くさいん
だな!
海より深く反省するさあ……