えりな「自身だけはあるようね…では聞きましょうか」
えりな「この私に対していったいどんな品をつくったのか!」
ソーマ「お答えするよ…こいつはゆきひら流『鶏卵の天ぷら丼』だ!!」
一同(どうやって揚げたんだ?)
天ぷらを箸で割るえりな
えりな(白身だけがわずかに固まりはじめてそして黄身は見事なまでの半熟!!)
えりな(トロトロに仕上がっている…!)
ソーマ「へっへっへ不思議だろ~?気になるだろ~?どうやってつくったか」
えりな(相変わらず腹立たしいわね)
ソーマ「この中を見ればわかるぜ」
冷蔵庫を開けるソーマ
えりな「卵が冷凍庫に!?」
ソーマ「そ!これは凍らせておいた生卵に衣をまとわせて揚げた天ぷら!!そしてそいつ
を主役にした天丼ってわけだ!」
えりな「フン…相変わらず無茶苦茶な料理をするわね」
えりな「しかしそんなアイディア料理は私には通用しません」
えりな「神の舌へこの品をだしたこと…後悔しないことね」
榊「幸平くんついこの間まとめ買いしてたのよね…1パック106円の激安特売卵を…」
秘書子「まずいぞ…!!えりな様は幼少期から高級かつ厳選された食材にだけ囲まれ育っ
てきた」
秘書子「もし安物の食材を口にしたらお体にどんな異変をきたすかわかったものではない
!!」
吉野「えりなっち食べちゃだめー!!」
一口天ぷらをたべるえりな
全裸で昇天するえりな(局部がビクッの書き文字で隠されてるだけ、エロイ)
えりな「どうしてここまで繊細で深い味わいが生まれているの!?」
自身の料理について解説するソーマ
よだれを垂らす田所・吉野・秘書子
えりな「どうして卵を使おうとおもったの?」
ソーマ「あん時お前が出したお題も卵だったからさ」
ソーマ「俺たちの因縁にケリをつけるのにぴったりな品だと思わねーか?」
えりなの頬に一筋の涙
えりな「…どうしてこんなことを思いつくの?」
えりな「卵は鮮度が命ということは常識…」
えりな「凍らせるなんて頭に浮かんでも試そうとする料理人など私は知らないわ」
えりな「なのに…君はなぜ…どうしてこんな」
ソーマ「俺の個人的な意見なんだけどさ「正解」ひとつしか知らない奴は「もっとすごい
もの」にはたどり着けない気がするんだ」
ソーマ「それになによりも」
えりなの回想
えりな「どうしてこんな組み合わせを思いつくのですか?」
えりな「どの皿もものすごく斬新で…奇抜なのに丁寧で…おいしい皿になるってはじめか
らわかるのですか?」
城一郎「わかんないよ?」
えりな「え?」
城一郎「新しい料理を試すときはいつも確信半分博打半分さ」
城一郎「今日だって何品かは君のおじいさんを実験台にさせてもらったよ」
えりな「なぜそこまでして」
城一郎「決まってるさ」
城一郎・ソーマ「行きつく先がわかってたら楽しくないだろ?」
えりな(あぁそうだ、いま思い出した)
丼を勢いよく掻き込むえりな
えりな(私はそんな料理をしたかったんだ)
えりな(思い…だした)
そんなえりなを背後からやさしく見守るソーマ
次週へ