日比谷線の新駅はなぜ虎ノ門に作られるのか
東京都がブチ上げた「長期ビジョン」の目玉
日比谷線的新站為何選在虎之門
東京都沖天的「長期展望」的焦點
今年6月に開業した虎ノ門ヒルズ。地上52階建て、延べ床面積24万平方メートルにオフィ
スや住居、ホテルが入居する大規模複合施設で、都内では今年最大の注目スポットだ。そ
のおひざ元に新駅を作る計画が動き出した。
今年6月開業的虎之門之丘。地上共52樓,而於各樓層總面積24萬平方公尺中遷入有辦公室
、住宅、飯店等大規模復核設施,是都內今年最受注目的地點。在其下,則展開開設新站的
計畫。
東京都が9月12日に取りまとめた「東京都長期ビジョン」の中間報告。その中に、虎ノ門
ヒルズの西側を走る東京メトロ日比谷線の新駅を作る計画が盛り込まれた。
東京都9月12日彙整的「東京都長期遠景」的中間報告。其中,行駛於虎之門之丘西側的東
京地鐵日比谷新線的計畫正如火如荼展開。
虎ノ門ヒルズの最寄り駅は現在、日比谷線の神谷町駅や銀座線の虎ノ門駅だが、いずれも
300~400メートルほど離れており、必ずしも交通の便がよいとは言えない。ここに新駅を
作ることで、虎ノ門ヒルズを中心とする虎ノ門地区の利便性が向上することになる。
現在離虎之門之丘最近的站是日比谷線的神谷町站以及銀座線的虎之門站,然而都距離300
至400公尺左右,稱不上交通便利。於此處開是新站,將使以虎之門為中心的虎之門地區之
便利性提升。
新駅設置のもう1つの理由
另一個開設新站的理由
しかし、新駅を作る理由はそれだけではない。新駅構想には「虎ノ門をオリンピックの玄
関口に」という思いが込められているのだ。
然而,開設新站的理由不僅於此。新站的構想還包含了「將虎之門作為奧運的玄關口」這樣
的想法。
虎ノ門ヒルズを運営する森ビルの辻慎吾社長も、「(東京オリンピックが開催される)
2020年の前に新駅ができれば、さらにこのエリアが発展する」と期待を寄せる。
經營虎之門之丘的森ビル的辻慎吾社長也對於「(東京奧運開幕的)2020年以前,如果新站
建成,將進一步帶動區域發展」一事寄予期待。
新駅の構想が記された「東京都長期ビジョン」は、東京都の今後10年の都市計画を策定し
たもの。「世界一の都市・東京」を実現するため、オリンピックの成功や都市づくりの政
策の方向性を示している。都民からの意見を募ったうえで、12月末までに正式に策定する
予定だ。
界第一的都市-東京」,出示了奧運的成功以及都市營造的方針。除了募集了市民的意見外
,並且預計將正式在12月底策定。
その中で都は、オリンピックの成功だけでなく、利用者本位の都市インフラを備えた都市
の実現、安全・安心な都市の実現、福祉先進都市の実現など、将来像を実現するための8
つの都市戦略と25の政策指針を掲げている。
其中,東京都不僅要奧運的成功,並且要實現完備使用者本位的都市基礎建設、實現安全、
安心的都市,為了實現如此未來的藍圖,揭曉了8個都市戰略以及25項政策方針。
それぞれの項目には完成の目標年次が設定されており、その多くが東京オリンピックの開
催される2020年までの完成を目指す。
對於各該項目之完成設定有目標年次,其中多項是以2020年東京奧運開幕之前作為完成之目
標。
鉄道についても、エレベーターなど駅構内のバリアフリー化や東京メトロ銀座線や都営地
下鉄新宿線全駅のホームドア設置などが盛り込まれている。そうしたメニューの中でひと
きわ目を引いたのが、2020年までに日比谷線の神谷町駅と霞が関駅の間に新駅を作るプラ
ンだ。昨年11月に一部報道でこの新駅構想が出ていたが、東京都が設置推進を表明したこ
とで、新駅が具体化していくものと見られる。
於鐵道上,則包含了在站內設置電梯的無障礙化、東京地下鐵銀座線與都營地下鐵新宿線全
線設置月台門等計畫。這樣的計畫中格外引人注目的是,於2020年前在日比谷線神谷町站與
霞が関站之間開設新站的計畫。於去年11月一部份的報導中出現了新站的構想,現在東京都
表明了推動設置,並且可看到新站的具體化計畫。
バスターミナル併設のワケ
併設公車轉運站的理由
実は、「虎ノ門地区の交通結節機能の強化」という項目には、新駅に加えて、バスターミ
ナルの設置も計画されている。地下鉄とバスとの「乗り換え拠点」にしたいという、都の
思惑が垣間見える。
實際上,在「強化虎之門地區交通樞紐機能」的項目上,除了新站外,也有設置公車轉運站
的計畫,看得出希望成為地下鐵與公車轉乘據點的意圖。
このバスターミナルは地下歩行者道を通じて日比谷線の新駅や銀座線の虎ノ門駅に繋がる
予定で、両駅が「乗り換え駅」になる可能性もある。
這個公車轉運站預計透過地下通道連接日比谷線新站以及銀座線虎之門站,亦有使兩站成為
轉乘站的可能性。
バスターミナルを虎ノ門ヒルズに作る理由は何か。それには、虎ノ門ヒルズの真下を走る
環状2号線、いわゆる「マッカーサー道路」が大きく関係している。
在虎之門之丘開設公車轉運站的理由為何?這跟虎之門之丘正下方通過的環狀2號線,也就
是所謂的麥克阿瑟道路大有關係。
環状2号線は終戦直後から整備計画のあった道路だが、用地買収などが難航し、都市計画
決定から60年の年月を経て、2014年3月にようやく虎ノ門─新橋間1.4キロメートルが完成
した。今後は2016年までに新橋─豊洲間3.6キロメートルが竣工する予定。完成すると、
都心部とオリンピックの競技場が多く存在する湾岸エリアまで1本の道路で結ばれること
になる。
環狀2號線雖然是戰後開始整備計畫的道路,然而由於用地徵收等困難,都市計畫決定經過
了60年,才終於在2014年3月完成了虎之門與新橋之間1.4公里的段落。今後,預計在2016年
為止將新橋與豐洲間的3.6公里完工。一旦完成,將能一路連結都心以及多數奧運場館所在
的灣岸地區。
虎ノ門を挟んで湾岸方面と反対側に目を転じれば、環状2号線は赤坂見附や四ツ谷など、
東京オリンピックのメイン会場である新国立競技場に近いエリアを走る。虎ノ門ヒルズを
はじめとする虎ノ門地区は、鉄道やバスなど、オリンピック会場と都内各地を結ぶ「ハブ
」としての役割を期待されているのだ。
如果我們定睛在夾著虎之門的灣岸方向以及相反方向的話,環狀2號線是從赤坂見附、四ツ
谷通往東京奧運會場的新國立競技場附近區域。以虎之門之丘為首的虎之門地區被期待發揮
以鐵道、公車等連結奧運會場與都內各地的據點的機能。
虎ノ門から湾岸エリアにあるオリンピックの競技会場へはバスによる移動が想定されてお
り、BRT(バス高速輸送システム)となる可能性が高い。これはバス専用・優先レーンの
設置や、交通信号とバス運行の連動により、目的地までバスを渋滞なしに走行させるシス
テムだ。
從虎之門到在灣岸地區的奧運會場被想定以公車移動,成為BRT(快捷公車系統)的可能性
很高。那是透過公車優先專用道的設置、交通信號與公車運行的連動,來完成到目的地為止
不阻塞地通行的系統。
「都心と臨海副都心とを結ぶ公共交通に関する基本方針」の中で、環状2号線にBRTを前提
とした交通システムを作ることが謳われており、その終点として新橋駅や虎ノ門地区の名
前が挙がっている。
在「關於連結都心與臨海副都心的公共交通基本方針」中,強調在環狀2號線創設以BRT作為
前提的交通系統,作為其終點者則舉出了新橋站與虎之門地區。
また、「開通前の道路であれば、BRTを前提とした信号システムを作りやすい」との声も
あり、新橋─豊洲間にそうしたシステムが事前に導入される可能性は高い。
另外,也有「如果是開通前的道路,比較容易建設以BRT為前提的信號系統」的聲音,新橋
到豐洲之間有事前導入如此系統的可能性。
東京都の舛添要一知事は9月17日の都議会の所信表明演説で、「BRTを想定した中規模の新
たな公共交通の整備やバス路線の新規開設にも取り組むほか、環状2号線が通る虎ノ門エ
リアへの日比谷線の新駅設置など都市再生と連動した取り組みを進めていく」と述べてい
る。
東京都舛添要一知事在9月17日都議會的施政演說中,提到「除了配合開設預計以BRT行駛的
中規模新型公共交通整備與公車路線之外,也配合了朝環狀2號線貫通的虎之門地區新站設
置等都市再生的連動進展」。
オリンピック会場と都心とを結ぶ交通手段については、さまざまな検討がなされている。
東京メトロは有楽町線・豊洲駅の大改良工事を進めており、折り返し線を設置し、都心へ
の輸送力を図る予定だ。こうした中にあって、環状2号線BRTや日比谷線新駅は有力なアク
セス手段の1つになると期待される。
關於連結奧運會場以及都心的交通方式,進行了種種檢討。東京地鐵有樂町線的豐洲站進行
大規模改建工程,設置折返線,預計提升往都心的運輸能力。在這其中,環狀2號線BRT
以及日比谷線新站被期待成為有力的交通方式之一。
新駅設置にはハードルも多い
新站設置也有很多障礙
新駅については、東京メトロと東京都などが協議を進めながら着工・完成を目指すことに
なるが、簡単に建設できるわけではない。地下鉄が営業中で、工事は夜間が中心となるな
ど制約は多い。
關於新站,東京地鐵與東京都一邊進行協議一邊開工、完成,但是並不是簡單就可建設。由
於地下鐵仍然營業中,諸如工程必須以夜間為中心等限制很多。
中駅を新設しているが、いずれも着工から4~5年を要している。着工までの手続きに手間
取れば、オリンピックに間に合わない可能性がある。また、建設費の総額や財源などにつ
いても、現時点では不透明な点が多い。
東京地下鐵過去雖然曾經在1996年新設丸之內線的西新宿站、1997年於銀座線新設叫做溜池
山王站的中途站,但從動工起算都需要4至5年。開工之前的程序如果費事的話,趕不上奧運
的可能性也有。另外,關於建設費用之總額以及財源等,現在不透明的點還很多。
そうした課題を乗り越え、虎ノ門地区が「オリンピックの玄関口」になるか。それはひと
えに、関係者の今後の積極的な取り組みにかかっている。
虎之門地區是否能克服如此課題,成為「奧運玄關口」呢?這完全需要關係者今後積極努力
才行。
http://toyokeizai.net/articles/-/48873