■姿を消した団長(クロロ)……!!
観客席を見渡し、思案に耽けるヒソカ
ヒソカ(やれやれ…)
(ボク、かくれんぼはあまり得意じゃないんだけどなぁ◆)
自ら群衆の中に向かって歩いていくヒソカ。
「ひっ」
「来たぞ!!」
ゆっくりと歩いて来るヒソカから必死に逃げ惑う観客たち。
ヒソカ(この無数にいる観客の中にも…同じ行動、違った行動をとる人間がいる♠)
①逃げまどう観客→無視
②静観する観客→無視
③襲ってくる観客→殺す
④それ以外→クロロ
ヒソカ(さっきのクロロの説明から察するに…駒(兵隊)はクロロ自身が能力を使って作
る必要がある…♠)
("人間の証明(オーダースタンプ)"もしくは"携帯する他人の運命(ブラックボ
イス)"を使用する際、明らかに周囲とは異なった行動に見えるはず…)
(…つまりそれがボクの本命(クロロ)◆)
ヒソカ「じゃあ、頑張って鬼(死神)から隠れてね」
「死神かくれんぼ、よーいスタート◆」
両手にトランプを出し、狂気の顔になったヒソカ。それと同時に無数の観客がヒソカに
襲いかかる
シルエットだけのクロロ「!?」
一瞬にして観客を殺し、満面の笑みを浮かべるヒソカ
ヒソカ「こんな操り人形で獲(や)れるほどボクは甘くないよ♦」
観客「……おい、また殺したぞ!!」
その言葉と同時に、散り散りに逃げる観客と群衆の中から湧いたように襲いかかってく
る観客
ヒソカ(…予想通り◆)
シルエットだけのクロロ(奴(ヒソカ)の狙いは至極単純)
(……俺を見つけ出すこと!!)
(額に版を押すのもアンテナを刺すのも、周囲とは明らかに浮いた行動。ヒソカがそれ
を見逃す可能性は極めて低い)
(…ならば)
操られた観客がヒソカの背後から襲いかかるも、バンジーガムでくっつけた死体をぶつ
け反撃するヒソカ
ヒソカ「!!」
逃げ惑う観客の中、額に版を押す人間を視界の端に捉えるヒソカ
ヒソカ(ビンゴ♥)
床板が砕けるほど強烈に踏み込むと、一瞬にしてその観客の元へ移動し、背後からトラ
ンプを喉元へ当てていく。
ヒソカ「見ぃ~つけた◆」
「!!」
その観客の太ももに刺されたアンテナを発見するヒソカ。
ヒソカ(判を押すようプログラムされて…こっちは囮(ハズレ)♠)
(だとしたら…)
慌てて振り向くヒソカ、だが一瞬早くクロロがヒソカの右拳にマイナスの刻印を押して
いく。
ヒソカ「!!」
急いでクロロを追うも、またしても操られた人形が襲い掛かっていく。
ヒソカ(消えない刻印……♠)
とそこで、離れた場所に敢えてクロロが姿を現す。
ヒソカ「…かくれんぼは終わりかい?♠」
クロロ「いや、忠告をしておこうと思ってな」
ヒソカ「退屈な講釈はもう要らないR捉えるヒソカ
ヒソカ(ビンゴ♥)
床板が砕
けるほど強烈に踏み込むと、一瞬にしてその観客の元へ移動し、背後からトラ
ンプを
喉元へ当てて
クロロ「オレが作る人形にはランダムでプラスの刻印を仕込んである」
「右腕かもしれないし背中かもしれない、あるいは後頭部や踵に仕込んでるかもしれな
い」
「場合によっては複数の刻印が刻まれてる可能性だってあるわけだ」
「これから先、襲い掛かる無数の人形には全て地雷が仕掛けられてると思ってくれ」
ヒソカ「ふーん…大変だね♦」
クロロ「長々と説明を済まなかった、だが初めに説明してなければ2分も持たなかった
だろうからな」
「説明は以上だ、質問はあるか?」
ヒソカ「…ないよ、さっさと闘ろう♥」
再び動き出す2人。
■手足を絡め取られる奇術師(ヒソカ)!! 起死回生の策はあるのか…!?