■激闘大詰(クライマックス)!!!
大爆発に目を細める観客
実は爆発が起きたのはリングではなく、クロロのいる2階の観客席だった。
リングではヒソカを含め数人が倒れているだけ。
実況
『た…大変な事になりました~~!!!』
『観客席のあちこちで大爆発!!!一部の区画は半壊!!!リングの観客は消失!!?一体何が
ァァア!!?』
瓦礫で1階席にまで被害が及び、逃げ惑う観客たち。
下敷きになった者を助けようとする人も
『危険区域の方々は落ち着いて避難して下さい!!』
『間もなく救急隊が到着します!! 二次災害の恐れもあるので救助はプロに任せ速やか
に移動を!!』
大混乱のなか体を起こすヒソカ
何かを見つけニヤリと笑い 爆発が起こった付近目掛けて左足からガムを飛ばす
(縮め…!!)
そのままフェンスに付着して2階席に上がる
暴れた観客(人形)が使っていた棒を拾い杖代わりにして上のほうに歩いていく
実況
『え~…現在の状況をお伝えします!!』
『ヒソカ選手が半壊した2階席に!! そしてェその先にいるのは……ッまさか!?』
「ハァ…ハァ…」
背中が焼け爛れた人物が必死に観客席をよじ登っている
その先には本が転がっている
ヒソカ「おやおや♣止血する余力(オーラ)も無いのかい?」
すぐ後ろまで来ていることに気付き、観念したようにヒソカのほうを向くクロロ
腹部まで出血している重傷のクロロのそばにしゃがみ込むヒソカ
ヒソカ「いやーー貴重な体験をしたよ♥」
「死を直感し落下してる最中…全ての動きがスローモーションになった…」
「お陰でキミの戦術をじっくり考える余裕ができた♥」
クロロ「一体…何を…」
ヒソカ
「切り札だから秘密♠と言いたい所だけどキミ今にも死にそうだから出血大サービス♥
」
どこからともなくスカーフを取り出すヒソカ
ヒソカ「タネもしかけもないスカーフを…"伸縮自在の愛(バンジーガム)"ではりつけて
…」
クロロ「!」
クロロの顔になるヒソカ
ヒソカ「面白いでしょ?"薄っぺらな嘘(ドッキリテクスチャー)"っていうんだ♥」
ガムを解除してクロロの顔の皮をぶら下げている
クロロ「…あらゆる質感を再現する能力…か?」
ヒソか「御名答♦」
なぜかやや残念そうな顔で普通のスカーフに戻す?
そして杖を持って立ち上がるヒソカ
ヒソカ「さて…ゆっくり落下してる時ボクの脳裏に3つの疑問が浮かんだ♦」
①このまま落ちると本当にボクは死ぬのか?
「ヘンな話だけど最初に頭をもたげたのがこれだった♣」
『「ヒソカを壊せ」と命令した人形は注意を逸らすには有用だがその人形だけでは決め
手に欠ける
もしあの状況でボクが首をガードすれば人形が集まって団子状になり却って爆発のジャ
マになる
救急隊が来るまでに決着をつけたいクロロがそれを想定してないなどあり得るか?』
②観客を投げる時クロロはなぜ本を持っていたか?
すでに爆弾人形を作っているなら"人間の証明(オーダースタンプ)"だけで良い
アンテナを2本とも失った上変装もしているので"携帯する他人の運命(ブラックボ
イス)"も
"転校生(コンバートハンズ)"もあの時は意味がない
③爆発後なぜ爆弾人形の肉片が飛び散っていたか?
死後強まる念により刻印とともに人形(コピー)がプロテクトされて消えないのなら
爆発して刻印が消えれば人形(コピー)もその瞬間に消滅するはずではないか?
「そこでボクは次のような仮説を立てた…」
『クロロは今いる「ヒソカを壊せ」と命令した人形には刻印をつけていない
だから"神の右手悪魔の左手(ギャラリーフェイク)"に栞を挟む必要があった
爆弾人形は再び観客に紛れた時に最初に作り待機させていたのだろう
そして人形がボクの動きを止めたら「その付近でヒソカを探し自爆しろ」という命令を
爆弾人形に与えジャマな人形(コピー)を消すつもりではないか?』
「…ってね♥」
クロロ「…なるほど…」
(顔を体に埋めている時に別人に成り済ますと同時に人形の頭を自らの顔に変え…)
(人形の重みがなくなった瞬間に仮説が正しい事を確信しオレがいた所に頭を放り投げ
た…!)
(2階の爆弾人形がそれに反応して爆発…!)
ヒソカ「正直言って賭けだったよ♦」
「人形が誤認してくれるかもわからないしキミが同じトコにいるとも限らない…」
「もしいてもすぐに察してスタンプを解除されるかもしれないからね♠」
「でもどうせ死ぬなら試してみるかと思ったわけ♣」
「くっくっく…それにしても背を向けて逃げるとは…想定外の事に余程焦ったと見える
♦」
達観したような表情で微笑を浮かべるクロロ
クロロ「ん~~その表情(かお)…」
「ちょっと違うんだよねェ…期待ハズレ♠」
手に持っていた棒をクロロの右目に突き刺すヒソカ
痙攣するクロロ
ヒソカ「まあいいや 十分楽しんだ」
クロロの右足をトランプで切り落とすヒソカ
「戦利品(チップ)代わりにいただいていくよ♥」?
再びスカーフを取り出す
"伸縮自在の愛(バンジーガム)"!!で強く固定!!
(ついでに…)
"薄っぺらな嘘(ドッキリテクスチャー)"!!で肌を再現!!
軽く地面を足踏みする
「うん 何とか歩けそうだ♥」
「じゃ バイバイ 団長(クロロ)♥」
クロロの首が胴体から静かに切り離される
フェンスにガムを付けリングに降りるヒソカ
『こ…この試合…波乱の死闘を制したのは……』
『奇術師ィィイヒソカァァーーーーーーーーア!!!』
拍手と歓声と悲鳴の中を悠然と歩いていくヒソカ
暗い通路を歩いていると突如よろめき壁に手をつく
(流石にダメージが深いな…♦)
そのとき何者かの気配を察知する
見慣れぬ人物がヒソカに向かって拍手している
「!!」
手のひらに矢印マークが付いているのを見て驚愕するヒソカ
そしてクロロの絶命後も本が消えなかったことを思い出す
ヒソカ(まさか…!!)
(そうか…人形だけでなく…)
(クロロは…すべて…)
クロロの行動をイメージするヒソカ
ヒソカがリングで人形に囲まれているとき席を移動するクロロ
気絶した人間の左手を確認して姿を入れ替える
近くで爆発が起こるが気にせず偽者にアンテナを刺して本を持たせる
すぐに爆発が起こった付近まで移動し背中に手を触れる偽クロロ
ヒソカ(ああ…)
クロロの偽物が死んだ瞬間に変身が解除されるシーンを思い出す
(あれも)
クロロ『前者(ケータイ)は人間の意志を変えさせるメリットがあるが「操作できるのは
最高で2人』
(これも)
(ミスリードってわけね…☠)
切り離された偽クロロの胴体が段差でずり落ちて襟で隠れていた首のアンテナが見える
クロロ「お前は見事だったよ 期待通りだった」
ヒソカ「…そう 残念♥」
アンテナを刺されて崩れるヒソカ
その手を本の表紙に合わせてその場を立ち去るクロロ
赤く染まったハンカチと外れた右足が転がっている
■衝撃の決着…!!!
巻末コメント:
ランニングも取り入れ減量成功し、現在は腰もやや楽に。出来る限り頑張りますので宜
しくお願いします <義博>?
ハンターハンター 358話 ネタバレへ続く