[BGD] ひかりふる

作者: TokiwaKurumi (常磐胡桃)   2021-11-26 22:44:35
”ほむらちゃん、一人ぼっちになったらだめだよ。
私なんかでも、話を聞くことぐらいなら…
何も役に立てないかもしれないけれど、それでも一人で悩んでるよりは、
ずっといいと思うの。
ほむらちゃんが苦しんでるときに、何もできないなんて、私だって辛いよ。”
”私ね、とても怖い夢を見たの。”
”夢?”
”貴方がもう二度と会えないとほど遠い所に行っちゃって、なのに世界中の誰もかもが
そのことを忘れちゃって、私だけがまどかのことを覚えてるたった一人の人間として取
り残されて、寂しいのに悲しいのに、その気持ちを誰にも解ってもらえない。そのうち
に、まどかの思い出は、私が勝手に作り出した絵空事じゃないかって、自分自身さえ信
じられなくなって。
”うん、それはとっても嫌な夢だね。でも大丈夫だよ。私だけが誰にも会えなくなるほ
ど遠くに一人で行っちゃうなんて、そんなことありっこないよ。”
”どうして…なぜ、そう言い切れるの。”
”だって私だよ。ほむらちゃんでさえ泣いちゃうような辛いこと、私が我慢できる訳な
いじゃない。”
”貴方にとっても、それは我慢できないほど、辛いこと?”
”そうだよ。ほむらちゃん、さやかちゃん、マミさんに杏子ちゃん、パパやママやタツ
ヤ、それに仁美ちゃんやクラスのみんな、誰とだってお別れなんてしたくない。もし他
にどうしようもないときだったとしても、そんな勇気私にはないよ。
”そう。そうだったのね。それが貴方の本当の気持ちなら、私なんてバカな間違いを。
やっぱり、認めちゃいけなかったんだ。あのとき私は、どんな手を使ってでも貴方を止
めなきゃいけなかった。
まどか、貴方にはね、どれほど辛い事だと解っていても、それを選択できてしまう勇気
があるの。貴方が、貴方にしかできない事があると知ったとき、貴方は、自分でも気づ
いていなほど、優しすぎて、強すぎる。
私ね、知ってるんだよ。”
”ほむらちゃん?”
”そっか。やっぱりまどかも、何も覚えてないんだね。
もしかしたら、貴方は幻かもしれないって、誰かが用意した偽物かもしれないって、思
ってた。でなければ、こうしてまた会えるなんて、どう考えてもおかしいもの。
でも分かる。貴方は本当のまどかだわ。こんなふうに一緒に話ができて、もう一度また
優しくしてくれて、本当に嬉しい。
ありがとう。それだけで十分に、私は幸せだった。
もう行くわ。私、まだやり残した事があるから。”
”ほむらちゃん…?
どうしちゃったんだろう、ほむらちゃん。”
作者: redDest (油宅)   2021-11-26 23:15:00
QB必須死

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