一人っきり あの子は泣いていた 逃げ出した過去の無力 思い出して
大切な記憶を ひた隠し 生まれてはいけなかったと泣いていた
事変の荒波が 畝りをあげてゆく いづれ誰もが通る 別れ道へ
後戻りができない 僕らの 自由とは何だろうか 出会ってしまう迷路
生まれた 代償ばかりに罪を抱いて 死に損なった心が
のこされた愛も奪ってしまって からっぽになった
解いてよ 痛いよ 殺してくれよ うなされた夜の行く末は
決めつけられた 痛烈な惨状 苛烈業苦の中で
泣き止んだあの子は不吉な子 あいつはあいつは孤独なんだ
矛盾をかき集めて 捨てにゆく姿 自分には相応しいと荷を下ろした
或いはいつか 誰かのためになり どんな仕事も熟せたらいいなって
身を焦がした 切ない思い出に 繋がれて不自由なのに あの子は笑っていた
誰にも 汚されていない 真実の愛を 求めて生き抜く心が
歩けば 水をかけられるような 枯れた世界だろう
つらいのはもう 慣れっこだって 変えられないことを知ってる
無力なままで 笑いあえる日々 それだけがあなたへ許すなら 耐え抜いてみせて
常世と現世の境目に落ちて 天と地の狭間で宙ぶらりだろう
お願い あなたは 暗闇に挑む人 眼差しを向ける先に 光を探せる人
いつか あなたの近くで 泣いている 誰かがいるとしたら
きっと 僕たちの涙も その海に流れつく
濡れた頬に 温もりの 傘をさして 雨を凌ごうよ
決して迷わない 朝が来る 苦しみの向こう側に
命の大小 なんてどこにもないぜ あらゆる全ての心は
永遠に輝く閃光となって 突き進んでゆけ
愛され過ぎて失った愛を 孤独という名の世界だろう
あの子は 君に出会うまで 今も泣いているから
そうだ 僕たちは 苦しくても 息をする
いつかはそうだ 僕たちは 嬉しくて 泣いていた
生きる意味それは 生まれたこと
僕たちが生きる「今」のこと