Re: 魷魚乾基金

作者: nono0520 (和米基喝杯咖啡)   2017-03-08 15:01:32
最新進度報告
https://goo.gl/bRFExe
「CREA〈するめ基金〉熊本」より 支援金の使い途をご報告いたします
2017.03.07
するめ基金使い途のご報告
文=村上春樹
熊本地震の被害にあった方々を少しでも援助したいという趣旨で始めた「するめ基金」
も昨年中でいちおう募金の区切りをつけ、お金箱を開いて厳正に計算したところ、
13,514,840円貯まっていたことがわかりました。全国のみなさん、温かい志をどうもあ
りがとうございました。深く感謝します。
さて、みんなで一堂に会して、集まった使い途をあれこれ考えてみたのですが、するめ
クラブの三人の希望を聞いてみたところ、
(1) 動物好きの、そして動物園マニアの吉本由美さんからは「熊本市動植物園がかなり
深刻な被害を受けており、まだ全面的に再開できない状態にある。その支援をできない
ものか」という意見が出ました。
(2) 若者の自由で野放図な手造りパワーを応援したいという都築響一さんからは、「熊
本県民を盛り上げるための、元気なイヴェントの後援をできないだろうか」という意見
が出ました。
(3) 小説家である僕(村上)の希望は「熊本市内にまだ四軒ばかり保存されている、夏目
漱石の住んでいた住居が、地震によってそれぞれに被害を受けているので、その復旧資
金にあてられないだろうか」というものです。漱石の住居が四軒もそのまま残っている
街なんて他にないですからね。貴重な遺産です。
三人三様というか、それぞれに向いている方向が違うものですね。しかしいずれにせよ
、集まったお金はどこかにひょいと丸投げするのではなく、その使い途は我々三人に個
人的に任せていただく(逆にいえば、それぞれが使途に責任を持つ)というのがこの基金
のそもそものあり方ですので、三人の希望に沿って、ものごとを進めることになりまし
た。その結果、
(1) 吉本さんから熊本市に、動物園復興のための資金(目的限定)として500万円を寄付
する。吉本さんはそのために先日、熊本市長と直接会って、きちんと話をつけてくれま
した。うん、とても話のわかる市長さんだったよ、と吉本さんは言っておられました。
(2) 適当なイヴェントが今のところ見当たらないので、都築響一さんはこの夏に熊本で
イヴェントを催したいという個人あるいはグループを募っております。そういう予定の
ある方はクレア編集部までお申し出ください。審査をおこない、その規模に応じて必要
な補助をすることができればと思います。できるだけ面白いものがいいなあということ
でした。
(3) 漱石住居の四軒のうち、三軒は熊本市が管理をしているので、市を通して復旧援助
が可能であることが判明しました(古い家なので、それぞれにダメージを受けています)
。しかし僕がクレアの取材で訪れた「第六の旧居 北千反畑町の家」は個人所有の住宅
であるために、寄付をすると贈与税が発生することがわかりました(面倒ですね)。せっ
かくみなさんのお志として預かったお金なので、お国の懐を潤すよりは、少しでも熊本
のみなさんのお役に立たせたいというのが、我々の本意です。どうすればいいか、みん
なでない知恵を絞って考えております。
とまあ、すべてが細かいところまで確定したわけではありませんが、おおむねのところ
、集まった浄財は熊本復興の一助となるべく、適正にそれぞれのルートを辿っておりま
す。もし何かご意見があれば、クレア編集部までお寄せください。ご協力ありがとうご
ざいました。
そろそろ春も近づいております。熊本のみなさんも、どうかがんばってください。お城
がはやく元通りになるといいですね。
動植物園の復興委員会に参加します
文=吉本由美
地震から約1年が経ち、本格的な復興はこれからという今、みなさんからお預かりした
大切なお金を役立てなければと焦っています。同じ県民として多くの被災が気になるけ
れど、千手観音ではないからすべてに手を差しのべることは難しい。心苦しくも的を絞
って、私はひとまず動物関係を受け持ちました。
動物のことでまず気がかりだったのが被災ペットの保護状況。けれど保護されている場
所がいろいろに分かれているため詳細が摑めず、まだ調査中です。できれば動物管理セ
ンターの収容頭数過多(のため殺処分も検討されている)の解決に役立てたいのですが、
この問題、お金があれば解決するということでもなく、今のところ宙に浮いている。す
みません。
次に、被害が大きく地震以降閉園の続く熊本市動植物園の救済です。義援金とか使い走
りとか、何とかお手伝いしたくても、電話も繫がらず、HPも中断したままで、状況がな
かなかわからなかった。それで昨年12月、熊本市長・大西一史さんにお目通りいただき
、思いを吐露させてもらいました。
大西市長は快くご理解くださり、4月から始まる“動植物園復興委員会”に参加できる
ことになりました。ここで賢い寄付金の使い道を探ろうと思います。まだまだ先になり
ますが、どうか長い目で見守っていただけるようお願いします。
イベントプラン募集します
文=都築響一
村上さんが文豪漱石、吉本さんが動物園とそれぞれ得意分野へのサポートを選んで、僕
の得意分野はと考えると……まさか風俗というわけにもいかず。なので、いちばん好き
な音楽でなにかできたらと。
地震のあとにはさまざまなかたちの復興支援音楽フェスティバルやイベントが開かれま
したが、いまは一段落して、また夏のイベント・シーズンに向けてプランがたくさん練
られている最中だと思います。
熊本から遠く離れた東京にいると、アイデアがぐつぐつ煮込まれてる現場の空気はなか
なか伝わってこないのがもどかしい。なので「こんなことやります!」というプランを
、どんどんクレア編集部まで送っていただけたら、そこからサポートさせていただくイ
ベントを選べるのではないかと考えました。クラシック、ジャズ、ブルース、ロック、
パンク、ラップ……ジャンルなんて問いません。もう少しだけ資金があったら最高のイ
ベントになるんだけど、という企画を教えてもらえたら、すごくうれしいです。
この小説に救われた、この絵に救われた、というのがあるように、この一曲に救われる
経験がというのもかならずありうると思うし、一曲のひとカケラに救われることだって
ある。ジミ・ヘンドリックスのチョーキング一発にだって、カート・コバーンの「ハロ
ー・ハロー・ハウロウ」にだって、ブルーハーブの「未来は俺らの手の中」に救われた
ひとだって、どれくらいいることか。
演奏する側と受け取る側がひとつの時間を完全に共有する、音楽というメディアならで
はの力というものを僕は信じるし、それはどれだけ売れてるかとか有名かとか、そうい
うのとはぜんぜん別のエネルギーです。
熊本という磁場から生まれる音のスリル、楽しみにしています!
イベントのご提案はこちらから
https://goo.gl/4d3Arw

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