エアアジア:日本再参入、来夏就航へ 楽天も18%出資
http://mainichi.jp/select/news/20140702k0000m020111000c.html
マレーシアの格安航空会社(LCC)のエアアジアは1日、東京都内に新会社「エア
アジア・ジャパン」を設立し、日本市場に再参入すると発表した。来年夏の就航を目指
す。新会社には楽天も18%出資し、インターネット上での予約システムの構築を担う
。ツアー商品の販売などにより、運営する旅行予約サイト「楽天トラベル」の強化にも
つなげる。
都内で記者会見したエアアジアのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)
は「ただいま」と日本語であいさつ。「エアアジア・ジャパンの第2幕だ。日本の旅行
業界を一変させたい」と意気込みを語った。
就航先は明らかにしていないが、中部国際空港(愛知県常滑市)や茨城空港(茨城県
小美玉市)などが有力とみられている。2機体制でスタートし、2015年中に4機に
増やす。その後、毎年5機ずつ投入して、羽田空港への進出や国際線就航を目指す。社
長には全日本空輸出身で、前身のエアアジア・ジャパンCEOの小田切義憲氏を起用。
自社でのパイロット養成も進める。
トニー氏が「素晴らしいパートナー」と紹介した楽天の三木谷浩史社長は「政府が成
長戦略で掲げる訪日外国人の増加のためにはLCCの役割が大きい」と指摘し、「日本
の空をオープンにしていく。予約サービスや機内でのサービスも(楽天が)手伝える」
と述べた。
航空法は、日本の航空会社への外国企業の出資を3分の1未満に規制している。その
ため、新会社へのエアアジアの出資比率は33%に抑え、残りを楽天のほか、投資ファ
ンド(28%)▽ノエビア(13.4%)▽スキー用品のアルペン(7.4%)が保有
する。
エアアジアは全日空と共同でエアアジア・ジャパンを設立し、12年に国内線事業に
参入したが、自前の予約システムの使いにくさなどが原因で13年6月に撤退していた
。当時のエアアジア・ジャパンは、ANAホールディングス(全日空の親会社)傘下の
バニラ・エアとして継承されている。【横山三加子】