サンケイスポーツ専属評論家の野村克也氏(80)が5日深夜放送のTBS系「S☆
1」にVTR出演し、同日の巨人戦(東京ドーム)でプロ野球最速の163キロをマー
クした日本ハム・大谷翔平投手(21)に対し、初めて打者との二刀流にGOサインを
出した。
野村氏は、5日に行われた巨人-日本ハム戦を見ながら、ボヤキ解説。プロ野球最速
の163キロをマークし、打ってもクリーンアップの5番打者として、1安打1打点だ
った大谷に「大谷よ、球界の常識をぶち破れ」と初めて二刀流を認めた。これまで「話
題としてはいいが…」と、二刀流には否定的だったが、大谷の素質を認めた格好だ。
番組で野村氏は、同試合での四回、クルーズへの4球目に163キロをマークした場
面に、「すげえ、ハハハ」と感嘆。それでも、ファウルになったことで「バッターは空
振りしない。スピードじゃない、球質だよ」と発言。「140キロでも空振りさせるの
が、一番いい」と持論を展開。大谷の真っすぐについて「性質が良くない」と注文をつ
けた。
また、5番打者として六回に右前打を放ったシーンを見ると「いい打ち方じゃない。
(上体が)そっくり返っている」と打撃フォ-ムの欠点を指摘。それでも、痛烈な安打
になったことから「ヒットにしているんだから天才だよ」と、規格外ながら打撃につい
ても合格点を与えた。
そのほか、フォ-クを投げる際に「バランスを崩す」と指摘。「挟んで落とそう」と
いう強い意識が投球フォームにも表れていると分析した。さらに、捕手とのサイン交換
をみて、サインにうなずくと変化球、うなずかないとストレートと、ズバリ指摘。「8
割は当たっている」と、鋭く解説した。
野村氏は番組を通じて、辛口批評も展開したが、最後には二刀流にGOサインを出し
た。「常識をぶち破れ」と、今後の大谷の活躍を楽しみにしているようだった。
http://www.iza.ne.jp/kiji/sports/news/160606/spo16060601470001-n1.html