アリス(窪田正孝)が、拉致された。身柄を移送される途中で逃亡したシャングリラ十
字軍の指導者・諸星(長谷川京子)が、シャングリラの構成員に命じて行った犯行だっ
た。実行犯は、構成員の鬼塚(竹内涼真)、城(今野浩喜)、安奈(仁村紗和)、嵯峨
(野間口徹)。諸星は、自分の世界に火村(斎藤工)を引きずり込もうとしていた。ア
リスは火村をおびき寄せるための人質にされたのだった。
一方、何も知らない火村がアリスに電話をかけると、何者かが歌う「かごめかごめ」が
聴こえてきて、すぐに切られた。電話を取ったのは、諸星だった。電話口の向こうの異
変に、火村はアリスの身に危機が迫っていることを察知する。
意識を失っていたアリスが目を覚ましたのは、とある廃ビルの地下室。アリスは手足を
縛られ、椅子に拘束されていた。諸星はアリスに向かって「私のターゲットは火村英生
」と言い放つ。諸星は、自分の目的を達成するためならアリスの命を奪うことまで考え
ているようだった。
諸星は安奈に、アリスの携帯電話を使って、拉致されたアリスの写真と「あなたは私と
同じニオイがする」というメッセージを送るよう命じる。それは以前、火村が諸星と拘
置所で接見した時に彼女から言われた言葉と同じだった。メッセージを受け取った火村
は、アリスが諸星に拉致されていると確信。火村は鍋島(生瀬勝久)に連絡し、警察も
アリスの救出とシャングリラ十字軍摘発に向けて動き出す。
諸星は、メッセージを手掛かりにアリスを助けに来る火村の動きを予測し、次なる手を
打つ。アリスの前に、諸星と鬼塚ら構成員が集まる。諸星は、アリスに「今から処刑を
行う」と宣言し…。
原作:地下室の処刑(「白い兎が逃げる(光文社)」収録)