立ちはだかる凶賊!! "旱害のジャック"!!!
マンモスから人型形態に戻ったジャック。
その姿はカイドウと同じ角に、肩にもマンモスの角。
そしてシープスヘッドと同じカイドウロゴのベルトといった服装。
「うおおおおおー!!!」と手下たちが歓喜に沸く。
ネコマムシ「"ゾウゾウの実"の古代種か 珍しいモン食うちゃうにゃあ」
ジャック「─まだこんなに戦士がいたとは」
そう言って、カマの刃がつながったような不思議な武器を取り出すジャック。
ネコマムシ「"犬の方"が優しくしゆううちに 引き下がるがやったな……!!」
「戦士の数なら大国に劣らんぜよ」
ネコマムシも槍を手に取る。
その周りに立ち並ぶ侠客団。さらにハートの海賊団の面々も。
ネコマムシ「おいベポ!! ゆガラらまだわしの預かりぜよ!! 戦わんで構んきに!!」
ベポ「そういう訳に行かねェよ!! 旦那!!」
「海賊になってもここはおれの故郷だ!!」
武器を取るハート海賊団「俺たちにゃ…仲間の故郷!!」
ニヤっと笑うネコマムシ「一端の口を…」
そして戦いが始まる。
戦いは夜通し続き、ネコマムシに代わって再びイヌアラシ公爵も参戦。
【回想終わり】
ワンダ「昼夜途切れることなく…闘いは5日続いた」
「海から次々と援軍が現れるジャックの兵達の侵入を阻止しきれず 敵はまるでとめど
ないゾンビの軍団…!!」
「─だが着実に我々は敵を圧倒していた…!! しいて言うなら…ただ一点だけ崩すこと
ができなかったのが…”ジャック”」
「アレはやはり怪物だ…!!」
ルフィ「このおっさんで勝てねェほどの奴がカイドウの部下か!! すげェな…!!」
ワンダ「しかしそれは逆も然り ジャックにとっても己の力で倒れぬ2人の王にしびれ
が切れたのか…」
ゾロ「……」
ワンダ「5日目にして…とうとう【兵器】を持ち出してきた…!!」
「それが"毒ガス兵器"だったのだ」
「一瞬だった…爆風の速度で国中に広がる"殺戮ガス"…一体誰が避けられる…!?」
ワンダ「ガスは"町の全て"と"森の半分"を飲みこんで 私達の動きを完全に封じた 砦の
奥に避難していた者達以外は全滅だ」
「そこから先は 思い出したくもない…!!」
【ワンダの回想】
毒ガスで倒れていたワンダ、そこに海賊達の声が聞こえて来る。
「質問に答えろ…!!」
「ワノ国の武人はどこにいる」
いないと答えたミンクを突き刺す海賊。
叫び声をあげる様子を見てギャハハハハと下品に笑う。
「答えの分かり切った質問をくり返しては 戦士を手にかけ国を壊していく…!!」
『ワノ国の武人はどこだ』
『知らない…』
『グワァ!!!』
ワンダ「強者達は磔にされ 拷問を受けた…」
叫ぶミンク達『知らん…!!』 『隠すかぞんな奴!!』
イヌアラシ「もうやめてくれ…この国の者達は皆何も知らん」
「─こんな無益な死はない…!! 無慈悲だ!!!」
ネコマムシ「死んでも忘れんぜよジャック…ネコの怨みでゆガラを呪い殺す日まで!!」
再びカマを振り下ろすジャック…
【回想終わり】
ワンダ「6日目…もう破壊に気が済んだのか…同じ答えに飽きたのか…数十人の部下を
残し…ジャックはこの地を去って行った…」
ウソップ「ヒドすぎる!! 何て救いのねェ話だ…」
イヌアラシ「─いや…それすらも…救われていたのだ…」
ルフィ「わー! 起きてたのか!?」
イヌアラシ「新聞にあったジャックの"死亡記事"を読んでわかった ゆガラ達がドフラ
ミンゴを倒した"その日"だ!! ジャックがこの国を去ったのは」
ルフィ「!」
イヌアラシ「ジャックはドフラミンゴ救出の為にこの国を出たのだ 何か深い繋がりが
あるのだろう」
「つまりこの国からあの"怪物"を追い出してくれたのは ゆガラ達だ…!!」
そう言ってガクっと眠るイヌアラシ。
ワンダ「そうか! …そう考えるとまた更に大きな“恩”と“奇跡”…!!」
チョッパー「その次の日なんだ…おれ達がここに着いたのは!!」
【チョッパーの回想】
目の前の光景に驚くぐるわらの一味。
巨大なゾウが海を歩いている。
「あれが…!! ゾウ!?」
シーザー「忠告するぞ…上陸は反対だ」
そんなシーザーの声を無視して上陸する一同。
シーザーを気球にして全員を運ばせる。
シーザー「おのれーっ!」
サンジ「黙って運べ」
シーザー「覚えてろ貴様らァ~!!」
「ちきしょォォォ!!!」
そして砦の門へ。
ジャック襲撃の爪痕が残る。
サンジ「明らかに襲撃されてる…!! ブルック!ナミさんをここで守れ 奥を見て来る」
ブルック「お安いご用です」
モモの助「せ…拙者もおナミを守ってる!」
とそこで誰かの声が響く。
「きゃーーっ!」
「誰か 助けてー!」
「お待ちよ 子リスちゃん!! ちょっと磔にして話を聞くだけだ!!」
逃げるキャロットを追うのはシープスヘッド。
ブルック「わぁーーっ!!」
ナミ「え!?」(今…この子が喋ったの!?)
(状況は!? ……あ!!コイツ絶対悪役顔!! じゃあ女の子は被害者!! )
ナミはキャロットの腕を掴む「こっちへ!」
キャロット「あっ」
ナミ「ブルックそいつらお願い!!」
ブルック「ハイ」
「魂のパラード!! "アイスバーン" !!」
「うおーっ!! 地面が凍ったァ~!!」
地面を凍らせシープスヘッドを転ばせるブルック。
ブルック「行きましょう!」
竜の姿のモモ「スゲーホネ吉!」
ナミ「ありがと!ブルック」
キャロット(! …ホネとウナギが喋った…!! コワイ!)
ブルックらの姿に逃げ出すキャロット。
ナミ「あ! 待って! ねェあんたこの島で今何が…」
一方、クラウ都を訪れていたサンジ達。
ガスの残る廃墟に驚く。
「……!!」
「どうなってんだこの国!!」
「ガスが充満してる!!…ウプ」
チョッパー「倒れてるの…みんな動物か…!?」
シーザ「バーカ こりゃ“ミンク族”だ!! 知らねェのか!?」
サンジ「とにかく一旦森へ下がろう! おれ達もガスにやられるぞ!!」
森に引き返そうとするサンジたちを引き留める声が。
「おい ゆガラら…オエッ……!!」
サンジ「!?」
顔を挙げる血だらけのペドロ「あガラらの仲間じゃねェな……!!」
チョッパー「え!? 喋る動物!?」
サンジ・シーザー 「お前もな」
シーザー「コイツらまだ息がある様だ…」
ペドロ「おれはペドロ…!! 手を貸してくれ…頼む!! イヌアラシ公爵とネコマムシの旦
那にすぐ手当を 2人が…死んでしまう…!!」
「世界が待っているんだ…!! …あのお二方だけは!! …絶対に!死なせてはいかんのだ
…!!」
磔にされ、左足を斬りおとされたイヌアラシ公爵と左腕を落とされたネコマムシの描写
で次週へ。