◆◇ 「 緒方恵美の、銀河で、ホエホエ。」 ◇◆ 2005年09月30日発行
vol.44「安心の輪っか」
有機野菜宅配「らでぃっしゅぼーや」から新栗が届いた。
一緒に、サツマイモとカボチャも。それからししゃもも。
じーん。秋だなぁ。
さっそく栗ご飯を作ろうと、朝からニュースを見ながら栗をむく。
軽くゆでた栗の香りが心地いい。一心不乱にむき続ける(凝り性のB型)・・・むけ
た!
・・・気づいたら、親指のハラまでむいていたが(涙)。
以前だったら栗ご飯なんて自分では絶対やらなかった。
だって、めんどくさいじゃないですかー。
オイシイものはスキだけどメンドウなのはイヤという典型的ぐうたら人間の私が、ナ
ン
トカこんなことをするようになったのは、らでぃっしゅぼーやのおかげだ。
旬の野菜が旬の時期に届く。
大地のエネルギーがいっぱい詰まっているお野菜をいただけるシアワセ!
見よう見まねでマニュアル通りではないにせよ、とりあえずフキやゼンマイ、ヤツガ
シ
ラが煮れるようになったり、モロヘイアやツルムラサキ、オカヒジキなんていう怪しげ
な
モノ(シツレイ)も躊躇せず手に取れるようになったのも、らでぃっしゅぼーやの恩恵
だ。
週一回、来てしまうから料理する。
生産工程が明確だから、葉っぱや皮まで全部残さず安心していただける。
そのありがたさを、今回改めて、深く感じた。
先日、仕事関係の知り合いから、あるブログを紹介して頂いた。
少し前、今年の6月に書かれたものだが、今の中国の河川と、その沿岸で起きている
こ
とを告発しているブログである。まずは、ぜひ、目を通して頂きたい。
「アジアの安全な食べ物」~中国の七色に輝く河川と食品(June25,2005)
http://blog.livedoor.jp/safe_food_of_asia/archives/50010839.html
・・・いかがだっただろうか?
このエッセイでは、あまりハードな社会批判的なことは書かずに、楽しく、まじめに
、
オモシロクと思っていたのだが・・・背筋も凍る写真の数々と内容に、どうしてもお伝
え
したい衝動に駆られてしまった。
それほど衝撃的な内容だったからだ。
これを読んだ直後、私は大多数の方と(たぶん)同様に、ぞっとした。
でも、自分は有機野菜の宅配を受けているのだからダイジョウブ、と小さく呟いてみ
る。
宅配だけでは足りないモノは近くのデパートへ買い足しにゆくが、そこだって有機野
菜
のコーナーだし。
ふと気になって、冷蔵庫を探ってみた。
デパ地下で買ったもの・・・近県農家のキュウリ。トマト。モヤシは茨城産の無農薬
栽
培だ。ヨシヨシ。
安心してひっくり返した袋のウラには、「原材料:大豆(中国産)」と書いてあった
。
なるべく青森産の無農薬ニンニクを買おうとしているが、時間がなければネット売り
の
安いニンニク(中国産)を使うこともある。大好きな春雨も、ほぼ中国産だし。
仕事の合間によく飲むのはジャスミン茶・凍頂(白豪)烏龍茶・バラ入りプーアール
茶。
中華料理用の調味料はもちろん、それに合わせるのは中国ビール・紹興酒だ。
知らないうちにこんなにも、私は、中国産農産物に囲まれて暮らしている。
それに、all自炊というワケじゃない。
油まみれのロケ弁当に接待ゴハン。外食も多い。家にいても、仕事が詰まるとコンビ
ニ
やデリバリーサービスでお茶を濁すし・・・。
そう思っていたら、引き寄せるのだろうか?
こんなブログ(ニュース記事)まで発見してしまった。
「豚にコンビニ弁当与え奇形・死産続出『具体名公表するとパニックになる』」
http://www.mynewsjapan.com/kobetsu.jsp?sn=322
先のブログにあった、「『加工』『業務用冷凍』されて日本に輸入されている」とい
う
文章が頭に浮かぶ。
中国産という確証はない。いやもっと別のところでも「毒菜」は作られているのだろ
う。
だとしたら・・・。
中国産=すべてアブナイ、というワケではないだろう。
だからといって自分のすべての食事を安心なモノで賄っているワケではないという事
実
は、あっという間に足下を掬い、欺瞞をさらけ出させる。
「メンドウだし」「まぁこれくらいいっか」の気持ちが導く結末を、突きつけながら
。
目を覆いたくなるような映像だが、見なければならないのではないだろうか。
これをさせているのは、食物連鎖の頂点にいる私たち。
それを購入することでこの構図を支えている、「私たち自身」なのだから。
昨日の朝発行された「小泉内閣メールマガジン第204号」の中で、農林水産大臣の岩
永峯
一氏が「『誰が、どこで、どの様に作っているのか』が分かるトレーサビリティを徹底
し
たい。生産者が農業に従事して良かったと誇りに思える農業、消費者が安心し信頼でき
る
食料供給を実現することで我が国の食料自給率を高めていく。それに全力を傾けたい」
と
述べている。
頼みますよ岩永さん。頼りにしてますからね!
そして私たちの側も、「安いけれど買わない」「口にしない」「生産地が不明確なも
の
を手にしない」を、徹底していかなければならないのだ。
自分の大切な、家族のために。
自分自身のために。
一緒に、やってみませんか。