最多は月19回!「遅延の多い路線」ランキング
http://toyokeizai.net/articles/-/203508
5分以上の遅延ワースト1位はJR中央・総武線各駅停車
そこで、首都圏を走る45路線について遅延証明書の発行日数の多い順に並べてみた。1
位はJR中央・総武線各駅停車(三鷹─千葉間)の19.1日という結果になった。平日20日
間当たり19.1日、つまりほぼ毎日、遅延が発生しているということになる。
2位はJR宇都宮線・高崎線(上野─那須塩原・神保原間)と東京メトロ千代田線の18.4
日、4位はJR中央快速線・中央本線(東京─甲府間)の18.3日、5位はJR横須賀線・総武
快速線(大船─東京─稲毛間)、JR埼京線・川越線(大崎─新宿─武蔵高萩間)および
小田急線の17.9日。8位はJR東海道線(東京─湯河原間)、JR京浜東北線・根岸線(大
宮─大船間)の17.4日、10位はJR常磐線各駅停車(綾瀬─取手間)の16.8日という結果
になった。
11位以下の主な路線を見ると、東京メトロ東西線が11位で16.4日、東急田園都市線が25
位で11.8日、西武池袋線が26位で11.7日、京急線(品川─横浜間)が36位で7.1日とい
った状況だ。遅延証明書の発行日数が10日を超えたのは45路線中、29路線。つまり、月
の平日の半分以上で遅延している路線は全体の3分の2近くになる。「定時運行」は世界
に誇る日本の鉄道の強みのはずだが、こと朝の時間帯に関してはまったく当てはまらな
いという状況が浮き彫りになった。
相互直通運転が遅延を拡大か
一方で、遅延日数の少ない路線を見ると、45位は東武野田線の1.4日、44位は東急多摩
川線の1.9日、43位は京王井の頭線の3.9日、42位は相鉄線4.2日、41位は東武東上線の
4.8日という結果になった。42~45位は基本的には他路線との相互直通運転をしていな
い。この結果を見る限り、首都圏各路線の相互直通運転が遅延を拡大しているという見
方は正しそうだ。
車両・電気設備の故障も大幅遅延の原因に
国交省の調べでは、10分未満の遅延の主な原因は、乗車時間の超過、ドア再開閉、急病
人の発生といった部外原因が94%を占める。車両故障や電気設備の故障といった部内原
因は6%しかない。一方で、30分以上の遅延の原因については、自殺、線路立ち入りな
ど部外原因が68%。係員の取り扱いミスや車両・電気設備の故障といった部内原因は23
%という結果となった。自殺や線路立ち入りが発生すると安全確認などで運転再開に時
間を要するのと同時に、車両や電気設備の故障も長時間の遅延につながりやすいという
ことだ。
朝夕ラッシュ時の混雑問題については古くから国交省も認識を示していたが、遅延問題
について真剣に議論されたのは最近になってからだ。いささか遅きに失した感はあるが
、遅延を「見える化」することで、各鉄道事業者はこれまで以上に遅延対策に本腰を入
れるはずだ。今回と同じタイミングなら年末にも発表される2017年度の遅延ランキング
はどのような結果になっているだろうか。車両・電気設備の故障も大幅遅延の原因に
国交省の調べでは、10分未満の遅延の主な原因は、乗車時間の超過、ドア再開閉、急病
人の発生といった部外原因が94%を占める。車両故障や電気設備の故障といった部内原
因は6%しかない。一方で、30分以上の遅延の原因については、自殺、線路立ち入りな
ど部外原因が68%。係員の取り扱いミスや車両・電気設備の故障といった部内原因は23
%という結果となった。自殺や線路立ち入りが発生すると安全確認などで運転再開に時
間を要するのと同時に、車両や電気設備の故障も長時間の遅延につながりやすいという
ことだ。
朝夕ラッシュ時の混雑問題については古くから国交省も認識を示していたが、遅延問題
について真剣に議論されたのは最近になってからだ。いささか遅きに失した感はあるが
、遅延を「見える化」することで、各鉄道事業者はこれまで以上に遅延対策に本腰を入
れるはずだ。今回と同じタイミングなら年末にも発表される2017年度の遅延ランキング
はどのような結果になっているだろうか。