熊本駅「武者返し」の風格 在来線新駅舎が完成
熊本県が事業主体となって進めてきたJR熊本駅(熊本市西区)の在来線の新駅舎が1
6日完成し、同駅周辺の在来線を高架化する県の連続立体交差事業は全て完了した。
新駅舎には幅240メートル、高さ最大12メートルのグレーの外壁を設置。建築家
の安藤忠雄氏の設計で、熊本城の石垣「武者返し」をイメージした。
同日、駅前広場であった記念式典で、蒲島郁夫知事は「風格ある駅として末長く愛さ
れると思う。今年のラグビーワールドカップに訪れる国内外の人にも満足して帰っても
らいたい」と述べ、関係者とくす玉を割って完成を祝った。
同駅周辺の連続立体交差事業は2001年度に着手。熊本市中心部のJR鹿児島線と
豊肥線の6キロ区間を高架化して鹿児島線と豊肥線の発着を集約するとともに、周辺の
踏切15カ所をなくした。総事業費は約626億円で、うち駅舎整備には約24億円を
かけた。
今後、熊本駅ではJR九州が商業施設やホテルが入る駅ビルの建設に近く着手し、2
1年春に開業予定。地元の春日校区自治会連合会長の上妻正義さん(73)は「駅周辺
でも少子高齢化が進む中、これから商業集積が進めば、にぎわいが増しそうだ」と期待
していた。(宮崎達也)
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