高速鉄道計画、ロシア2大都市間を2時間で結ぶ見通し
ノーボスチ通信は4月23日、ロシア鉄道子会社の「高速鉄道」社が検討しているモスク
ワ~サンクトペテルブルク間の高速鉄道建設計画の一端を報じた。同社によると、専用
の線路を敷設し、最大時速400キロで運行するようだ。これにより両都市間は2時間で結
ばれることとなる。現在、両都市の鉄道での最速移動時間は特急「サプサン」による約
4時間だ。計画が実現すれば、所要時間は半分に短縮される(注)。
こうした動きを受けて、モスクワ~サンクトペテルブルクの高速鉄道の効果に関する議
論が各所で行われている。エフゲニー・エリン・サンクトペテルブルク副市長は、高速
鉄道の開業でモスクワの市民や大企業の一部がサンクトペテルブルクに移転する効果を
期待している(「ノーボスチ通信」4月17日)。ロシア鉄道のアレクサンドル・ミシャ
リン第1副社長は、開通すれば両都市間の旅客数は現在の1,100万人から3,300万人に増
加するほか、「サプサン」の旅客によって占められている在来線の輸送能力の一部を貨
物運搬に振り分けることが可能となり、国内貨物の輸送にとっても意義があると説明し
ている(「グドーク」4月19日)。
https://www.jetro.go.jp/biznews/2019/05/976f74b85cfa46b7.html